学科とコース

応用バイオコース

応用バイオコースは「医薬」「食品・植物科学」「環境・微生物学」「化粧品」の4分野が専門の柱です。バイオテクノロジーを駆使して微生物の有効利用や薬の体内輸送、環境浄化、医薬品や化粧品など、くらしをより良いものにする「ものづくり」を研究します。


1,2年次はこれらの基礎となる知識や技術を学びます。3年次から希望する分野の専門的な知識や技術を学び、社会で求められる専門性と実践力を育てます。SDGsを意識した学びを展開します。幅広い分野から構成されるため、3年次までじっくり時間をかけて自分の興味を発見することもできます。また、ものづくりから技術力を身に付けたり、海外研修で国際力も身に付けられます。



応用バイオコースのカリキュラム


それぞれの分野の概要や授業科目と想定進路


医薬分野

 人体のしくみや病気の治療に興味のある方向けの分野です。生化学で細胞が連続する化学反応によって維持されていることを学び、基礎医学で人体の構造と機能を学びます。薬理学や病態薬理学で薬が人体や細胞にどのように作用するかを学びます。動物バイオテクノロジーではiPS細胞やゲノム編集、バイオテクノロジーを活用した診断技術について学びます。就職先は製薬系の企業や化学系企業の技術・開発部門や製薬会社のMR(医薬情報担当者)を想定しています。


食品・植物科学分野

 食品の栄養・加工や植物の応用に興味のある方向けの分野です。食品機能化学で各栄養素の特性と生物機能を学び、食品分析学で食品成分等の分析方法を学びます。食品工学や食品加工学で食品の物性や加工食品の製法や殺菌法を学びます。植物科学や植物バイオテクノロジーでは植物の構造と機能、遺伝子操作等を学びます。分子栄養学では栄養素が細胞に作用する仕組みや、栄養の偏りや過剰摂取によって生じる生活習慣病などを学びます。就職先は食品系企業の技術・開発部門や種苗会社等を想定しています。


環境・微生物学分野

 工学や微生物のちからを利用した地球環境の改善に興味のある方向けの分野です。応用微生物学で微生物とその利用法について学び、環境科学で現在の環境汚染について学びます。環境工学では水処理技術、環境保全学では水環境の改善技術を学びます。就職先は環境プラント・水処理プラント企業の管理部門や環境分析企業の技術部門等を想定しています。


化粧品分野

 化粧品の開発や、生体に作用する生理活性物質に興味のある方向けの分野です。生化学で細胞が連続する化学反応によって維持されていることを学び、基礎医学で人体の構造と機能を学びます。化粧品科学では皮膚の構造と機能から化粧品に用いられる物質の性質について学びます。生理活性物質化学では微量で作用し細胞を活性化させる生理活性物質のメカニズムについて学びます。就職先は化粧品および化粧品材料の企業や化学系企業の技術開発部門等を想定しています。


学生実験の内容

 応用バイオコースでは、充実した実験カリキュラムを組んでいます。企業の現場で実際に用いる試験法や、分析機器の使用方法を学ぶことで社会に出ても役立つ技術の基礎を習得することができます。実験機器についてはこちらの説明もご覧ください。


特色ある科目

課題研究

設定された「お題」を解決するための実験方法を教員と相談しながらグループで考え、実験を行い答えを発見します。研究結果はポスターにまとめ、聴衆の前でプレゼンテーションします。



ムービーコンテスト

バイオテクノロジーで用いられる技術や知識を楽しく学ぶための動画やアニメーションをグループで作り、発表するカリキュラムです。例えば酵素反応や分析装置のしくみを解説する動画を作ることで、これらの知識も同時に身に付けることができます。